パートさんの厚生年金加入増えるかな…

10月1日から、厚生年金保険加入の要件の一つである勤務先の従業員数が引き下げられ、従業員101人以上の会社は、週の労働時間が20時間以上ある人を厚生年金に加入させないといけないです。(2024年10月からは従業員数51人以上になります)


「夫の扶養でいたいから週30時間は超えたくない、でもそれなりのお金は欲しいから20時間~30時間未満」という人がいらっしゃったら、加入しないといけないです。


ところで、新聞記事を読んでいて思ったのですが、なんかこの厚生年金の対象労働者拡大について、いんちきくさい書き方がされています。


厚生年金は加入すれば年金額が増えるということばかりが強調されています。


厚生年金保険と健康保険はセットです。
基本的には同時加入です。


適用になれば、厚生年金保険料だけじゃなくて、当然ながら健康保険料も払うことになります。
なにも、これを悪いとか言っているのではないです。
自分払いたくな~い、でも年金ほしい。病院行って自己負担分しか払いたくな~い,というの身勝手ですが、そう思いたくなる気持ちだってわからなくはないです。


それよかですね、はじっこの、終わりの方に、ちょこーっと、ついでみたいに、健康保険はセットみたいな書き方してあると、なんかやなかんじです。
インターネットのサイトでも、このことを明示していないところが多いです。


わかりきった当然のことなので、書くまでもないと思っているのかもしれません。でも、義務教育でも高等学校でも、大学でも(社会保障とかを学ぶ学部とか以外は)こういうこと教えませんよ。知らない人いっぱいいます。保険料の負担はいや!ということは知っていても、そのからくりとかはわからない人が多いと思います。


専業主婦やパート主婦への批判が強まってますが、家事育児という無償労働に従事している人にすれば、そこは全く考慮されていないわけで、なんか納得いきかねると思うのです。


日本において、社会保障はどういう考えで運営されているのか、社会保険とはどういう性質のものなのか、経済はどう循環しているのか、これからはどういう変化が求められているのか、丁寧にわかりやすく、根気よく説明し、わかっていただくしかないと思うのです。


今の状態だと、最低賃金も上がってきてるし、勤務時間を減らすという選択をする人も増えると思う。一方で、社会保険料の負担が発生しても働きたい、働かないとやっていけないという人もいる。


保険料収入が増える(このこと自体はすごく重要なことだけど)ことだけを目的に、まだ先の老齢年金のことをちらつかせたり、傷病手当金や出産手当金(ともに収入保障)があるからいいに決まっている!と決めつけて加入を促すよりも、制度をきちんと知って理解し、納得してもらうことのほうがもっと大切。

社労士myoumyoう

社労士myoumyouうがワーキングマザーのための情報提供をしています。

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