過労死は日本独特のものです

11月は過労等防止啓発月間です。


各都道府県で過労死等防止対策推進シンポジウムが開催されます。


7年前の平成27年に過労死等防止対策推進法(かろうしとうぼうしたいさくすいしんほう)ができて以来、毎年欠かさずシンポジウムに参加しています。


講演は大学教授や弁護士、産業医などさまざまな専門家が行いますが、必ずあるのが過労死遺族・家族のお話です。


どのご家族のお話も、ひとつとして聞き流せるようなものはなく、いつも会場は水を打ったような静けさと共に押し殺した泣き声やすすり泣きの声が聞こえます。


家族の会の方々は海外でも過労死のお話をされていますが、どこへ行っても「過労死」は理解してもらえないということです。


なぜなら、日本の過労死は賃金不払いがあるからです。


朝方に帰宅し、ほんの2~3時間で出勤するというすさまじい働き方であれば、会社が支払う賃金もその働きに応じたすさまじい額になるはずです。


しかし、そうはなっていないのです。働いているけど、働いていないことになっています。タイムカード等を定時や2時間程度残業したところでカウントし、あとは「労働していない」ことになっています。なので、労災認定そのものが困難です。


日本の過労死は必ず賃金不払いとセットなのです。
これが外国の人にどうしても理解してもらえない大きな要因です。


同じように過労死のある韓国でもそうです。
お金欲しさにオーバーワークをして過労死する人はいても、お金も支払われないのに(割増賃金どころか、残業した分の通常分さえ日本においては支払われず、多くの労働者はそのことをあまり問題にはしていません)働いて、死んでしまうなんて、どうしても理解を越えた話だそうです。


だから、過労死は、そのまま「KAROSHI」です。
該当する英語もその他の言語もないのです。
概念そのものがないのです。
SUKIYAKI やKARAOKEと同じで、日本の文化となっています。


みなさんは、このような「文化」を誇りに思いますか?
自慢に思いますか?


石川県では11月28日(木)に、金沢商工会議所でシンポジウムが行われます。
13時半から16時までです。

どの会場もまだ受付中です。


過労死等防止対策推進シンポジウム


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