自宅を担保にした老後資金の調達いろいろ

「リバースモーゲージ」Reverse Mortgageというのを知った時、へーなるほど、うまい手だなと思った。自宅を担保にして老後資金を借り入れて、生前は借金を返す必要がない。自分が亡くなった後、もう誰も住まないその家を売却して返済にあてる、ぼろくても自宅さえあれば老後の資金に困ることがないのか、おいしい制度ではないか、と思った。


もちろんいいことばかりではなく、制度である以上はデメリットもある。


・自宅の不動産価値が下がって、融資限度額いっぱいまで使い切ってしまい、資金がたりなくなる。それどころか、融資限度額は定期的に見直されるため、借入残高が限度額を上回ってしまい、直ちにその分を返済しないといけなくなるかも。
・資金の使い道が老後の生活資金に限定される。ちょいと孫に大きい買い物でも…とか、商売でも始めようか…はだめ。
・借入可能額が担保評価額の5割程度と通常の不動産担保ローンと比べて低い。自分の住んでいる場所や家の状態によってはかなり低額になるかも
・死後に自宅を売却するため、推定相続人全員の同意が必要。若者はくいっぱぐれたときのために、タダで住む家を確保しておきたいと思うかも


リバースモーゲージ以外には?


「リースバック」というのもある。
自宅を売却し、一括で支払われるお金を老後資金にする方法。だが、自宅には住むことができる。借家として。修理だ、固定資産税だといった面倒なことはなくなる。家賃を支払うだけである。おいしそうにみえる。しかし、やはりデメリットはある。


・売却価格は低くなりがち。
・定期借家契約となるのでずっと住み続けられないかもしれない。
・家賃の支払いがけっこう負担かも


ほかには?


「不動産担保ローン」もある。
リバースモーゲージと同様に、自宅を担保にして老後資金を借り入れるのだが、違うのは、借入直後から返済が始まることである。(借入元金と利息)リバースモーゲージと違って自宅を遺産として残すことが可能。借入可能額は担保評価額の7~8割程度なので、リバースモーゲージよりも高い。そして、資金の使い道が自由である。おいしいかも…いや、やはりデメリットがある。


・返済できなければ、当然ながら自宅を手放すことに
・すぐに返済がはじまるって、けっこうきついかも。年金以外にも一定の収入が見込まれる人じゃないとつらい。事業資金とかが欲しい人は検討してみてもいいかも。


老後は2000万円が必要だとか、いやもっとだ!とか、国は好きなことを言っている。


しかし、元々年金が男性労働者の賃金の半分を保証することを目的としている。現役で働いているときと同じ生活では足りなくなるのが当たり前である。


不安を煽って、ほんとやなかんじ。


Idecoだ、NISAだと、わいわい言っているが、田舎の高齢者の多くは家賃を支払う必要のない自宅を所有しているので、不動産の活用というのを紹介してみました。


元ネタは日本FP協会会員誌のFPジャーナル2022年8月号継続教育講座である。ありがたい機関紙である。ありがとさんきゅーです。


リバースモーゲージとリースバックの違い

リースバックと不動産担保ローンの違い





社労士myoumyoう

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