それ、カスハラではありません。正当な苦情です。

最近「カスハラ」いわゆるカスタマーハラスメントについて言及されることが多い。自らも消費者であるため、この動向にはもろ手を挙げて賛成!とは言いづらい…


顧客等からの著しい迷惑行為のことをそもそもは指すのであろうが、それが一人歩きして、苦情を表すと即クレーマーとなる。


ことに学校関係などは教員の過重労働が問題視されているため、モノ申せば即モンペである…


自分自身はサービス業に長く従事してきたなかでカスハラに遭遇したことはない。むしろ、客とは、こんなにも苦情を言わないものなのか…と感心するというか、嘆息することのほうが多かった。


カスハラ問題を消費者の意識や行動の問題とのみとらえることには限界があるように思う。


社会的金融教育家の田中学さんは子ども向けに金融教育を行っており、お金の本質は誰かの役に立つことだと言います。

活動のきっかけは子どものころの経験だそうです。


ご両親は蕎麦屋を営んでたそうですが、「お金を払っているのはこっちだぞ!」と偉そうにするお客さんがいて、理不尽に感じることもあったとか。食事を提供している両親の立場はどうして低いのだろう、働く人よりお金のほうが偉いのか?という疑問がずっと頭の片隅にあったそうです。


これはとても重要なポイントだと思います。
商店主や販売員。下請業者。出入りの業者。
仕事を注文する人、お金を払う人をあたかも神様のようにしているのは私たちにほかならないのです。


カスハラ問題はここに起因すると思います。


企業が従業員を守ることは当然ですが、企業がお客さまや取引先を上とみなして仕事やお金をもらっていると考えている以上、どれだけ法が整ってもカスハラはなくなりません。


厚労省はカスハラ対策の強化を提言していますが、厚労省にまかせておいて何かが好転したことなどありません。


厚労省がしゃしゃり出てくることで正当な苦情までがカスハラ扱いされるのではないかと気をもむのは私だけですか?


本来のカスハラとは、社会通念上相当な範囲を超えた言動であり、労働者の就業環境が害されるものです。


あまりにひどい商品やサービスに対し苦情を言うのはカスハラでもなんでもありません。また、お客様からの言葉には真摯に向き合うのが企業のあるべき姿です。


カスハラはお金優先主義が生み出したものです。
以上。


社労士myoumyoう

社労士myoumyouうがワーキングマザーのための情報提供をしています。

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